木材としてスギを利用するメリット

スギはDIYでも一般的に用いられる木材です。主なメリットとしては、以下の点が挙げられます。

調達が簡単

スギはヒノキと並んでポピュラーな木材であり、文献では室町時代から重宝されていたという記録が残っています。建築現場ではもちろんのこと、一般家庭でも比較的簡単に調達可能です。

林野庁が公表するスギ・ヒノキ林に関するデータでは、現在、日本国内における森林の総面積は2505万haで、そのうち人工森林は1020万haと41％を占めています。さらに、人工森林に占めるスギの割合は44％で、444万haと面積でも他の木材より群を抜いています。

供給が1年を通して安定しているため、価格も比較的安価です。スギは今後も安定供給が見込める木材であり、DIYの素材としても手軽に利用できます。

軽くて扱いやすい

軽量感もスギの大きな魅力です。スギはヒノキと比べても軽く柔軟な素材として重宝されており、木目もシンプルなため高いデザイン性を演出できます。

経年変化を楽しめる

質の良いスギは長い時間をかけて経年変化を起こし、味わいが増していきます。木材を長く利用するうえで、経年変化は大切な要素です。スギは年数とともに年輪が濃くなるため、天板やテーブルなどに使用するとまた違った雰囲気を演出できます。

木材としてスギを利用するデメリット

メリットが多い反面、スギはデメリットもあります。主なデメリットは以下のとおりです。

傷に注意が必要

スギはヒノキと比べても柔らかいため、長く使っていると表面に傷がついてしまう可能性があります。傷も経年劣化の一つと考え、味わいのある風合いとして楽しむ見方もありますが、見た目が気になる方にはデメリットといえるでしょう。木材は一度傷がつくと元には戻らないため、新品の状態を長く保ちたい場合は取り扱いに注意が必要です。

木材としてスギが活躍するシーン

こちらでは一般家庭でのDIYに絞り、木材としてのスギが有効利用できる場面を解説します。

家具

柔らかいうえに耐久性が高いスギはテーブルや本棚など、様々な家具として加工可能です。塗装を工夫すれば、さらに雰囲気を演出できます。

内装材

スギは木目が非常に美しく、耐久性・耐水性ともに優れているため、天井板や床材、羽目板など内装材としても最適です。内装材は外部の目にさらされる領域のため、スギを使用することで経年変化も楽しめます。茶室材では、スギがメインに使われています。