住環境は健康に影響を与えることがある

人の健康は、住環境によって左右される場合があります。室内の温度や湿度、外から差し込む太陽の光、環境音など、様々な要素が調和することで心地よく過ごせる住環境となり、身体的にはもちろん、精神的な健康にもよい影響を与えると考えられます。

住環境が健康に影響を及ぼすのであれば、快適な住まいづくりを意識することが重要です。例えば、無垢材のような自然素材は居心地のよい住まいづくりに役立ちます。時代の進化とともに化学物質に囲まれて過ごすことの多い現代だからこそ、自然に立ち返り、無垢材を取り入れるのも一つの選択肢といえるかもしれません。

無垢材を使った住まいづくりのメリット

無垢材を使った住まいづくりには様々なメリットがあります。主なメリットは以下のとおりです。

適度な木視率（もくしりつ）は安らぎにつながる

木視率とは室内で木が見える割合のことを指し、適度な木視率を保つことで安らぎのある空間になるといわれています。一般的な家の木視率は20％ほどといわれており、このほとんどを占めるのがフローリングです。無垢材を用いた住まいづくりで木視率を40～50％にすれば、心を落ち着かせる効果が期待できます。

木目や色の濃淡がリラックスをもたらす

無垢材の色の濃淡や木目模様には「1／ｆゆらぎ」があり、リラックス効果を期待できます。「1／ｆゆらぎ」とは、古くから自然界に存在する現象の一つです。海辺の波やそよ風、心拍数など様々な波長に共通するもので、人をリラックス状態へと誘う働きがあると考えられています。

無垢材には優れた吸放湿性がある

無垢材には、無数の小さな空洞を備えた構造があります。この構造は多孔質と呼ばれ、湿度が高いときは湿気を吸収し、湿度が低い時は内部に溜めた水分を放出するのが特徴です。夏は湿度が高く、冬は乾燥しがちな日本でも、無垢材を使うことで適度な湿度が保たれ、心地よい空間づくりに役立ちます。

太陽光の強い反射を抑える

窓から入り込む太陽光の反射率が高いと、目の刺激となって心身の疲労へとつながります。無垢材の表面には適度な凹凸があり、太陽光を分散できる点も注目しておきたいポイントです。凹凸によって太陽光の反射率が抑えられると、目が疲れにくくなります。

不快音を抑える吸音性が無垢材にはある

無垢材には、足音などの不快な音を吸音し、まろやかな音に変える効果もあるといわれています。発生した音がいつまでも響かないため耳に優しく、反響音によるストレスの軽減も期待できます。

経年変化による心の癒し

無垢材は、年月を重ねるごとに深みのある色へと変わっていきます。ふとしたときに経年変化した無垢材を眺めながら家族との素敵な思い出を振り返れば、心身ともに癒されることでしょう。