DIYへの活用をおすすめする軽い木材

木材の重さを左右する大きな要素は密度です。木は基本的にセルロース・ヘミセルロース・リグニンの3つの成分で構成されています。細胞間の空気のスペースが多いほど密度が下がり、軽くなります。一方、空気層が少ないほど密度が高まるためとても重くなりますが、強度の面ではおすすめです。

こちらでは、DIYで重宝する軽い木材の代表例をご紹介します。

ヒノキ

ヒノキ科ヒノキ属に分類される常緑針葉樹です。日本固有種のため、古くから神社仏閣や家屋など伝統建築に利用されてきました。分布範囲は幅広く、本州の中部を中心に九州南部まで広範にわたって安定して調達可能です。

耐久性と軽量感を併せ持ち、水分や湿気に強いことから棚板やテーブルなど幅広いDIYに利用されています。

スギ

ヒノキと並んでよく使用される木材の一つです。ヒノキ科スギ属の常緑針葉樹で、材質は柔らかく、加工しやすい特徴を持っています。また、比較的耐久性が高いのもメリットです。

松

マツ科マツ属に分類されています。常緑針葉樹のため、1年を通して葉を落とすタイミングがありません。針葉樹材の中では重硬ですが、木材の中では比較的柔らかく加工が簡単であるとされています。
また、分布範囲が広く1年を通して供給が安定しているため、建築業から家庭でのDIYまで様々な用途に利用可能です。

キリ（桐）

落葉広葉樹で、ゴマノハグサ科キリ属の分類です。密度が極めて低く、日本で一般的に使われる木材の中では最も軽いといわれています。軽量なためDIYでも扱いやすい点がメリットです。

しかし、アク抜きを省いた場合、時間が経つにつれて表面が淡い白色からくすんだ黒に変わってしまうため、事前処理を行いましょう。

SPF材

SPF材とは以下の木材を総称した呼び方です。

• スプルース（S）
• パイン（P）
• ファー（F）

いずれの木材も密度が低く、耐久性はそれほど高くありませんが、安価でほどよい柔軟性を持っているためDIYだけでなく、一般的な建築資材としても重宝されています。ただし、腐れに弱いのがデメリットです。

 

MDF材

MDF材は「Medium density fiberboard」の略で、繊維レベルまで細かく砕いた木材に合成樹脂を混ぜ合わせ、形を整えた素材です。
密度と硬度が高く、水分や湿気による影響を受けにくいため、棚板や天板、窓枠などの資材として重宝されています。

DIYを始めるならヒノキの利用がおすすめ

軽くて丈夫な木材でDIYを楽しむなら、ヒノキがおすすめです。ヒノキは木材の中でも比較的軽量で扱いやすく、耐久性・耐水性が高いため長く使える棚板や天板を作るうえで重宝します。

木材ごとの特徴やメリットを考慮するのが、安全にDIYを楽しむコツです。