水に強い木材の特徴

DIYでは場所や用途に合わせた素材選びが重要です。特に木材は水分や湿気に弱いため、腐りにくい素材を選ぶことでアイテムをより長い期間使えます。
水に強い木材の特徴は以下のとおりです。

木材腐朽菌に強い

木材が腐る主な原因は木材腐朽菌です。木材腐朽菌が木材内部のセルロースやヘミセルロースなどの組織を分解すると骨格が崩れてしまい、腐敗が進みます。木材腐朽菌は水分によって活発に働くため、水気や湿気が多い環境で長く放置すると腐敗がさらに進行します。

木材腐朽菌の主な種類は、以下のとおりです。

• 白色腐朽菌
• 褐色腐朽菌
• 軟腐朽菌

菌の分類は、木材の主成分であるリグニンの分解方法により区分されます。

ヒノキに含まれるαカジノールやヒノキオールなどの成分は、木材腐朽菌の活性を弱めるため、木材を腐りにくくする効果があります。

湿気に対する耐性がある

木材を腐らせるのは、水濡れだけではありません。水に強い木材は直接的な水分だけでなく、湿気に対しても強い耐性を持ちます。そのため、キッチンやトイレなど湿気が溜まりやすいエリアに長期間置いても、腐りにくい点が特徴です。

湿気に強い木材としてはヒノキの他に、ヒバ、カヤ、コウヤマキ、カラマツなどが挙げられます。

高温多湿と乾燥を繰り返す環境に強い

DIYの木材選びでは水分・湿気以外にも注意が必要です。高温多湿と乾燥を繰り返すことでも木材は傷みやすく、腐敗が急速に進んでしまいます。

ヒノキは古くから耐候性に優れた木材として知られており、乾燥や湿気など環境の変化にも強いため、一般的なDIYでもおすすめです。

水に強い木材の種類

木材の種類によって、天板やテーブルなどの耐久性が大きく変わります。DIYに適した耐水性の高い木材は以下のとおりです。

ヒノキ

ヒノキは上品な素材として、伝統的な建築様式にも取り入れられてきました。αカジノールやヒノキオールなど、腐食菌を抑制する成分を持っているため、水分による腐敗が起きにくい点もおすすめのポイントです。硬度はスギよりもやや高く、柔らかさも保たれているため木材本来の質感を実感できます。

スギ

日本人にとって馴染みの深い木材として、古くから重宝されています。菌の繁殖を抑える成分が含まれているため耐水性が高く、水分や湿気に長期間触れていても腐食しにくい点が特徴です。

栗

栗の木は日本の伝統的な木材であり、日本家屋の骨組みとしても古くから使用されています。タンニンの働きによって木材腐朽菌を抑制するため腐りにくく、耐水性に優れている点もおすすめです。

ウリン

マレーシア・インドネシア原産の木材です。クスノキ科で高い硬度を持つため、一度加工すれば100年単位のスパンで腐りにくいとされています。

ポリフェノールの働きによって木材腐朽菌が抑制されるため、素材を長く安全に使用可能です。

セランガンバツ

マレーシア・インドネシアが主な原産地の木材です。フタバガキ科のため高さがあり、長尺で耐久性の高い素材が得られるため、DIY素材として適しています。

8割以上が黄褐色のため、色が揃えやすいのもおすすめのポイントです。

水回りのDIYにはヒノキがおすすめ

屋外や水回りのDIYには、耐久性・耐水性ともに優れたヒノキがおすすめです。木材腐朽菌を抑制する成分が豊富に含まれており、腐敗を遅らせます。

また、ポピュラーな木材のため初心者でも手軽に入手可能です。耐久性・耐水性に優れた素材を組み合わせて、DIYを成功させましょう。